第2話 イメージするって何?
私は数年前に「イメージするという行為の意味が分からない。」という人に出会ったことがあります。
「ほら、こういうことをイメージしてみてよ。」というと「ん? イメージ?」って返って来ました。「いやあ、だから頭の中に思い描くというか......。」といったやり取りをしていますと「イメージって見えるの? どんな感じなの?」と言われて、私の頭の中がクエッションマークでいっぱいになったのです。「見えてるといえば見えてるし、見えているとはまた意味が違うんだけど、イメージっていうか......。」
「頭の中にさあ、その時の情景を思い浮かべられるよね?」「うん、何となく......。」といったやり取りが続きました。実際にその人にイメージ力が無いというわけでは無く、あまり意識していないだけのことなのですが、私の予想を超えて、イメージ力にも様々なレベルがあるのではないかということを初めて理解したのです。
私が「ほら、こういうことのアイデアを出してみてよ。」というと「ん? アイデア?」って返ってくることと似ているかもしれません。私の頭の中に一日に何度も何度も湧き出るアイデアに対して「アイデアってどうやって出てくるの?」とたくさんの人から質問をされるようになって初めて「そっか、アイデアって誰でも湧き出るものでは無いんや......。」ということにも気づいたのです。
私のお腹は、誰からもびっくりされるのですが、臨月の妊婦のように何倍にも膨らますことができたりします。でも、それらのことって自分にはあまりにも普通のことだったので誰にでもある特徴だとばかり思っていたら、どうやら特殊だったようで大人になってから宴会芸で使うようになりましたが、アイデア力についても同じようなものかもしれません。
お腹の出し方は教えようが無い身体構造の問題ですが、アイデアの出し方はたぶん何か鍛え方があるはずだとずっと考えて来たのです。というのも自分自身でもアンコントロールな能力であったため、何とかして自在に操れるようにしたいと何年も何年も考え続けて来たというわけなのです。
※次回は、あなたの「イメージ力」をテストしてみましょう。
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