第23話 「考える」とは?
さて、アイデアという言葉の持つ様々な意味を詳しく考えてみましたが、今度はアイデアを「考える」の「考える」とはどういう意味なのかを見てみましょう。
実は普段何気なく使っている「考える」というのは様々な意味を持っています。動作には歩く、走る、飛ぶなど様々なものがあることを考えますと「考える」という動詞は「動く」に近い言葉で頭の中で生じるあらゆることを包含した動詞と言えます。
日本語では、考えるという行為が指す意味には、思う、推測する、推量する、見つける、気づく、比較する、探す、構成する、悩む、解くなど様々なものが含まれているようです。(※国語辞典には適した解説を見つけられなかったので国語学的には間違っているかもしれませんがアイデアを考えるという意味を理解するための解説とお考え下さい)
また、アイデアとしての考えるという意味は、自分の脳にアクセスする(思い出すの意味に近い)、自分の脳に情報を書き込む、自分の脳に問いかける、自分の脳に指示を出す、記憶を引き出すといったことが重要だと考えています。
それでは、例を挙げて違いを見てみましょう。例えば、
「この文章問題を考える」なら文章を読んで出題者の意図を見つけるという意味でしょうし、
「この計算問題を考える」なら数式を用いて解くという意味でしょうし、
「この違いを考える」なら比較するという意味でしょうし、
「次の手を考える」なら戦略を立てるという意味でしょうし、
「新しい計画を考える」なら思いつきの意味が含まれますし、
「昨日の事を考える」なら思い出すという意味でしょうし、
「明日の事を考える」ならどのように行動するかのシミュレーションするという意味でしょうし、
「未来の事を考える」なら思いふけるや推量するという意味でしょうし、
「まず慎重に考える」なら評価するという意味が含まれますし、
「考えについて考える」なら哲学的な意味探しとも言えるかもしれません。
このように同じ「考える」という単語が様々な意味として使われているわけです。
※次回は「アイデアを考える」のように組み合わさった時にどうなるかを見てみます。
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