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ヒラメクトップ第8章 アイデアの花

第3話 年金制度もネズミ講?

ネズミ講的な仕組みは、実は様々な場面で経済活動に組み込まれている考え方でして、この日本の年金制度や後の世代に借金を残していくという現時点での日本の国家運営を含め、極端に言ってしまえば、世の中にはそのような後から関わった人が損をする仕組みが多々存在するわけですから、アイデアの種としては良いものだと考えていたのでした。

 

そこでインターネットサービスで、誰もが損をしないで得をする無料のネズミ講のネットワーク力の良さだけを抽出したサービスを作れないだろうかと考えて思いついたのが無料でのメーリングリスト提供ビジネスであったわけです。

 

これが別の物事との勘違い(アイデアの種の組み合わせ)の始まりです。

 

誰にでも友達がいたりグループに属していたりするものですから、そのコミュニケーション手段を無償で提供すれば、ネズミ講のように誰からも嫌がられることなく、一人の人からつながるネットワークを自社のユーザーにすることができると発想したわけです。

 

また、そのメーリングリストグループの中の誰かが「このサービスは無料で便利だし良いサービスだな」と考えてくれれば、またその人のリアルに存在するグループを連れて来てくれる。そしてそのグループの中からどんどん増えて行って......、というようにねずみ算的に利用者が拡大するということに気づいたのです。

 

ディー・エヌ・エー(DeNA)が提供するモバゲータウン(通称モバゲー)という携帯SNSサービスをご存じの方も多いかと思いますが、まさにこのねずみ算が発生するネットワーク形成が行われたからこそ、mixiの増加スピードをも超すようなペースで1000万人を超えるユーザー規模にまで成長できたのでは無いかと思います。

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