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ヒラメクトップ第5章 アイデアの環境

第6話 場所と環境を変える

アイデアが沸くようにするのとは異なるのですが、私自身、本を執筆する時には海があるところに出向くことも多いです。

東京近辺では熱海や伊豆や八丈島、東京以外では鹿児島や沖縄、海外ではハワイやグアム、釜山といった感じです。

そこまでしなくても都内にある温泉に出向いたり、雰囲気の良いカフェに行ったり、はたまた人の多いファミレス系のお店などでパソコンに向かうのです。

私の会社では、全社員で高層階にある見晴らしの良いカフェで普段から仕事をしており、週に1回は都内の温泉施設を訪れ、月に1回は宿泊をかねて合宿を行っています。これは、リラックス状態を産み出すことが極めて重要だと位置づけているからです。

例えば、キリンビバレッジの「生茶」という非常に大ヒットしたペットボトル入りのお茶がありますが、そもそもの誕生は会議が行き詰まった後の居酒屋だったそうです。キリンは緑茶飲料で他社から遅れをとっておりヒット作が求められていた時の事です。

居酒屋といえばまずはということで注文した生ビールを見て「これだっ!」と閃いたそうです。ビールも生があるならお茶にも生があっていいんじゃないか? というところから「生茶」のコンセプトが産まれてきたとか。

会議では恐らく出なかった「生」というコンセプトとネーミングは会議直後に出向いた居酒屋だったからこそ、それまでのコンセプト会議の脳みそと普段当たり前に目にしていた生ビールとを混同させ、会議を続けていたわけでもないのにコンセプトの勘違いが発生したところから新たなアイデアが産まれたわけです。

どうしてもアイデアが出ずにアイデア会議をされるのであれば、普段の会社の会議室ではなく、是非とも皆さんが最もリラックスできるであろう所で行われることをお薦めいたします。

※次回は、「アイデア会議に最適な人数は何人か」ということを考えてみたいと思います。

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