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ヒラメクトップ第5章 アイデアの環境

第16話 何故新しい所を歩くのか

新しい所を歩くとアイデアが生まれやすいという仕組みについては池谷氏が既に研究をされているかもしれませんが、私なりの考えで説明したいと思います。

人間の脳は自分の脳に蓄積されている情報(データベース)とのパターンマッチング処理を頻繁に行っています。食事の決定の仕方でも紹介した通りです。

また、新しい場所の風景、雰囲気、情報を海馬に蓄積すべきかを判断しつつ、もの凄い速度でデータを蓄積するという処理を行っています。何年か前に一度来た場所でも懐かしいと感じられるのは一度蓄積した映像を引き出しているからであり、自分で意識しないでも大量の情報をインプットしているのです。

ですが、全く同じ場所を何度も歩いている内に徐々にそのパターンマッチング処理すら脳が行わないようになっていきます。目から入った映像を情報として新しく処理するわけでは無くなっていくのです。普段、鍵を掛けた事かどうかといった全く同じ行動パターンをしている時には、その行動のことを数十分も覚えていないのと同じで、同じ場所を何度も歩く内に脳は働かなくなっているのです。

歩く時に普段と違うテーマで歩いてみなければ、新しい情報は入ってきません。例えば、「今日は和食系のお店を探してみよう」といった感じです。歩いている時に違う角度で周囲を見ると、意外と普段目に入ってこない情報がたくさんある事に気付かされます。

「あれ? この店っていつからあったんだろう?」

一度、目から情報として蓄積しなかったものは同じ場所を同じように歩いても情報として処理しないのです。

※次回は、新しい場所を歩く効果について、さらに深くご説明します。

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