第23話 携帯での広告収益モデル
AdsSenseやOvertureがモバイル対応したことによる運営者側の変化としては、携帯キャリアに依存する形になる公式サイトとしてのサービス提供が不要になったことだと思います。
携帯電話サイトはそれまで有料課金サイトとしての収益モデルが一般的でして、ユーザーは一ヶ月に100円?300円といった利用料金を支払い、運営者は課金回収を携帯キャリア会社に依存し、その回収代行手数料をキャリアに支払って成り立たせていたのです。多くのユーザーを獲得し収益化を図るためには実質的に公式サイトになる必要があり、それによって何らかの制約を受けることもありました。
携帯サイトでも広告収益モデルで運営することが比較的容易になったことにより、自由にサービスを設計できるようになりました。こういったサイトは公式サイトに対して勝手サイトと呼ばれていたように、収益が上げられるかは別として運営者が自由に運営できるものでした。
どのキャリアにおいても共通していたのは、基本的に公式サイトは有料でのサービス提供を行う必要があったということでした。完全に無料だと公式サイトに認められなかったのです。
PCの世界ではインターネットサービスが無料で提供されるのは当然のことですが、ごく最近まで、携帯サイトは有料というのが一般的だったわけです。ユーザーにとって無料で使えるということはとても大きなメリットであるにも関わらず、このごく当たり前のサービス提供の制約が、広告収益モデルによって大きく変わっていくことになるでしょう。
※次回は、従来まで非常に大きな影響のあった「公式サイトの制約」についてお話します。
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