第6話 逆転の発想「否定される考え方をしてみる」
「まさに逆転の発想で成功しました!」なんて話は良く聞くかと思います。アイデアを生み出すための典型的な手法の一つです。
そんなことをしたら駄目に決まっている、といった事を敢えて想定してみる。するとひょんな事から目から鱗の発想が生まれることがあるわけです。
すぐに否定されてしまいそうな発想をしてみましょう。みんなが駄目だと最初から決めつけているから誰も気づかない。だからこそアイデアが誕生するわけです。
それでは、実例を挙げて考えてみましょう。
非常時に効率よくみんなが避難できるようにとアイデアを出していたところ、非常口の前に障害となる壁を設置してみたら、何も設置していない時と比べて、全員が避難できる時間が短縮できたという実験結果が得られたそうです。
恐らく、避難する際の障害になるようなものを無くすにはどういう設計が必要かといった考えを誰もが持っていたと思いますが、逆転の発想で障害物を設置したわけです。
人が慌てて避難しようと非常口へ一斉に殺到すると、ある意味、人が障害物となってしまい時間が掛かります。逆に、一人ずつしか通れないように壁を設置することで、左右から一人ずつ順番に出るしかなくなるためスムーズになり、結果的には何も無い非常口よりも早く避難ができるというわけです。
また、海外でのユニークなアイデアがテレビで紹介されていました。スピードの出し過ぎによって事故が多発していたハイウェイで、何とかスピードを落とさせる方法は無いかと考えた人がいました。「スピード注意」と書いてもいっこうに効果が上がらなかったそうです。
そこで産まれたアイデアは、「この先にヌードビーチ有り」という小さな看板を立てるというものでした。本当かどうか気になって仕方ない男性ドライバーはしばらくスピードを落として事実か確認しようとするのだそうです。一見危険と思われる脇見運転をさせるということでスピードを落とさせたわけです。これも逆転の発想と言えると思います。
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