第7話 持ち回りイジメ制度
はじまりの章で少し出て来ましたが、私が小学3年生の時に産まれて初めて考えたアイデアも紹介したいと思います。
イジメは子供の社会だけでなく大人の社会でも起こっていて、社会的にも問題になっていますので、例えとしてご紹介するのは適切では無いかもしれませんが、小学生が考えついたアイデアですのでご容赦ください。
イジメという行為は様々な問題が根底にある物です。"イジメは良くない"のは、誰でも分かっているでしょう。少し不謹慎かもしれませんが、いじめることもいじめられることも、双方を経験するのは、実はいいことかもしれないと思っています。同じ学年の男子において絶対的な権力を持つガキ大将の下でアイデアを出したのが「持ち回りイジメ制度」でした。
本当のところは、私がいじめられるのを回避するために提案したのですが、誰もが納得した「持ち回りイジメ制度」は、ガキ大将を除く全員、必ずみんながいじめられる立場にならないといけないという「いじめられっ子を順番に代えていく」という制度でした。
期間は定められているわけではなく、イジメ解除はガキ大将の権限で決められます。人選は、取り巻きの3人を中心に次のターゲットが決められるのですが、その取り巻きメンバーもいじめられる時を迎えるという、ガキ大将を除いては平等な仕組みにしました。
早くて1週間程度、長くて1ヶ月程度の期間、イジメを経験するわけですが、「今からイジメ開始」となった瞬間、仲良く遊んでいた友達を徹底して無視したり、嫌がらせをしたりするのです。当然、みんなの遊ぶ輪の中にも入れません。精神的ダメージは相当なものですが、子供だからこそ、身を持って、いじめられる立場もいじめる立場もはっきりと経験できたかもしれません。突然、自分が逆の立場になるわけですから、相手の立場に立ちながらイジメもすることになります。そのため、危害を加えたり、何か陰湿なイジメ方というのは行われなかったように思います。イジメといっても仲間はずれというのが基本でして、言葉でいじめたりすることが中心となりましたし、特定の誰かがいじめられ続けることも無かったので、不登校になる人が出るようなことも皆無でした。
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