第11話 利用者側の視点+提供者側の視点
前回の会社名のネーミングを例にして具体的な発想の過程を見てみましょう。
このネーミング時の発想の仕方ですと、様々なファクターを満たす名称を求めていましたので、利用者の動作について考えてみるところからスタートしてみました。ここでの視点はユーザーからの視点とサービス提供者としての視点での二通りの動詞で考えたのです。
例えば、書く、書き込む、聞く、見る、投稿する、話す、しゃべる、共有する、知らせる、読む、投げる、見せる、探す、掴む、行く、来るなど利用者の様々な角度からの行動、そして、提供者側としては、書かす、話させる、読ませる、探さすといった単語を文字にしてみます。
まず、これらの単語を組み合わせでは無く、単語そのままで用いてみるということが第一案となりました。私の会社は設立する前から海外展開を考えていましたので、今度は英語っぽく表記できるかどうかで動詞を色々と変形してみました。
例えば、書き込むの場合ですと「kaki.com」とか「kakiko」といったようにです。当然、英語でも考えてみるわけでlook,search,talkなど電車を待つホームでぶつぶつ独り言のように次から次へと単語を変化させたのです。
次に単語の組み合わせを検討しました。書き出す、話し合う、見る聞く、聞く見る、読む探す、などなどですね。そして、「見に来る」が頭の中に浮かびます。最初はmini+kleとなりましたので、「おっ、これは英語っぽいぞ」と考えついたわけです。そこでミニクルという単語を何度も何度も口で言ってみているうちに"ニ"を取っても良いんじゃないかなと考えついたというわけです。
女性的なネーミングの方がいいんじゃないかなとか、今まで無かったけど何となく聞いたことがありそうな名前がいいんじゃないかなとか、できれば日本語表記で3文字以内、スペルは最大6文字以内に収めたいなとか、英語っぽいという前提条件だけでなく様々な検討要因を含んでいたのでした。
最終的に実はmixiというコミュニティサービスが成功しつつあった時期でしたので、それにあやかって何となく似た感じもするmikleっていいかもなんて思い、それが最終的に決定する要素となったことを付け加えておきますね。
※会社名としてはまだまだ検討すべきことがありますのでその点を次回説明致します。
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