第33話 考えを人に話す
自分が考えていることを人に話すということを普段からされていますでしょうか?
普段、あなた自身やあなたの周りの人の会話を思い起こしてみて下さい。
普通の人であれば会話の中で考えを気軽に話すと言うことはありません。
会話というものの中心になっていることは内容は、今目の前で起きていることの感想・少し前に起きた出来事・数分後数時間後など近い将来・過去のあなたの経験や知識・何か起きたことに対する、例えば不満や愚痴、楽しかったといった感想など「考え」とは別のことがほとんどであることに気がつかれると思います。
「ちょっと聞いて欲しいんだけど、実は○○ってさあ、俺は○○○のように以前から考えてきたんだよね。」なんて話はほとんど無いと思います。感想ではなく自分の考えを話すということは日常生活では発生しません。お酒などが入ったり本当に時間を使える時に深い話の一環として出るものだと思います。
何故、「考え」を話すという行為を普段から行わないのでしょうか?
人にとって「考え」を誰かに話すということはその行為によって言い争いに発展したり、相手を傷つけたり、相手と考え方が違うということに傷ついたり、この人はおかしいんじゃないかなんて思われることを恐れたりなど、実は大変リスクが大きいことを経験によって学んでいるのです。
様々なことに対して人の考えは異なるということは理解できているはずなのですが、自分の考え方は周りに受け入れられるものであって欲しいと自然と考えているのかもしれません。人との会話の中で「いやあ、それは違うと思うな」なんて言う人がいたとしましたらKYの典型ですよね? 考え方に同意できなかったとしてもその場では「そうだよね。」と無用な争いを避けるため同意した方が良いという考えを持っているからです。
※次回は、「考え」を話せない人たちの心理について、考えてみたいと思います。
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