第9話 イメージ力がある人 その3
・ スポーツ選手
スポーツ選手が、トレーニングの一環としてイメージトレーニングを取り入れている例を見ても分かるように、体力や技術だけでなくイメージする力も求められるようです。例えば、体操選手の場合ですが何十分も掛けて自分が10点満点の演技をしている姿をイメージし続けるそうです。そうすることによって実際の演技に磨きが掛かるのです。頭の中は見えませんが走ったり回転したり着地したりといった演技の一つ一つ、その感触、感覚までもが実際に経験しているのと同じように脳がイメージしているはずです。きっと、このタイミングをもっと早くしようといった、ある種のアイデアまでもが、そのイメージの中から産まれてきていることと思います。
通常の練習だけでなく、こういったイメージトレーニングは様々なスポーツに取り入れられているようで、重要なトレーニングとなっているわけでして、イメージする力というのは身体をイメージ通りに動かす力にもなるわけです。
・ 一流経営者
一流経営者はアイデア力はもちろんのことイメージする力も強い人では無いでしょうか? 何のことを言っているかと思われるでしょうが、会社経営には成功している数ヶ月、数年後の会社の姿を明確にイメージできる必要があります。どういった会社にしたいかという思いだけでなく、どうなっていれば会社がうまく行っていると言えるのか、社員はどうなると幸せになるのかといったイメージも重要です。
また、自分の会社の業界の将来はどうなるのかといった自分の会社外のことさえもイメージする力が求められているのです。そして、そのイメージした状態を実現するために事業計画などに落とし込んだり、部下にそのイメージを伝えられる人こそが一流経営者と言えると思います。
※次回は、小説家と話し上手な人の例をご紹介します。
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