第15話 デジャヴー
「あれ? この景色、夢の中で見たことがある。」とか「あれ? この状態って夢で見たぞ?」とか「この会話している場面って何日か前に既に見たぞ」といった経験されたことが誰にでもあるかと思います。
そうデジャヴーをと言われるとても不思議に感じる現象です。
恐らく脳はあなたが知らない間に、最初テストをしお花畑を思い描いたように様々なイメージを生み出しているはずです。そうです。見たことも無いはずの光景や状態を夢で見ることは無いでしょうか?
どうやら頭の中はコピーしたら劣化していくカセットテープやビデオテープのようにアナログな処理を行っているようで、DVDやパソコンのようなデジタル処理として細部まで完全に再現したり保存したりしているわけではないのです。極めて曖昧な形で情報を蓄積し処理をして、そして何かと結びつけて自分の感覚としているようでして、普段の行動においては風景や臭いや音楽、そして誰かとの会話などと結びつけて記憶しています。
記憶しているとはいえ、今この瞬間も、目をつぶって今見ていた情景を完全に再現できないように、結局は体験したことはおろか映像さえも、デジタルカメラのようにはっきりと脳に保存しているわけではありませんから、曖昧な情報が重なりあって、その時の視覚や感覚によって過去の情報との間に電気的信号が流れるようになった結果として突然結びつくからデジャヴーのように感じるのです。
ある意味におきましては、未来におきる体験を頭の中では既に体験していると感じること自体は何ら間違いではなく、実際にその場にいたかのような映像、会話などを頭が作っていたわけで、過去のあなたが先回りをして未来を見てきてタイムマシンで戻ったわけではありません。
繰り返しのようになりますが、未来のことを過去に体験したわけではなく、体験したと勘違いする近い何かと今の瞬間の情景とを脳が勘違いをしたという現象であると考えることができると思います。
※次回は、これらのことから考えられる一つの結論についてお話します。
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://hirameku.com/mt/mt-tb.cgi/751