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ヒラメクトップ第7章 イメージの力

第30話 音読することでアイデアマンに

2.音読

川島隆太教授の研究によって、本を読むことも前頭葉を活性化することができ、特に声に出して本を読むことが脳の様々な部分を使うことができるということが分かったそうです。

本を読むという行為も同時に様々なことを処理している作業です。

今読んでいる所を見失わないように目が場所を捕捉しつつ、見えた文字、単語、文章を自分の言語データベースから何という意味でどのように発音するかを導き出し、適当な音量で適当な抑揚、音程を付けて読み上げると共に、その文章の意味を理解しようと既に読んだ部分との関係性や自分の意見、感想などもわずかであっても勝手に考えていることでしょう。

そのように声を出して読み上げたものがまた更には自分の耳から入ってきて、その聞こえた言葉を意識して把握しようとしているはずです。

内容が小説など物語り的なものであれば、読んでいる部分のシーンを頭の中で思い描くという作業も行っているに違いありません。

そして更には自分の経験と照らし合わせたり、登場人物の気持ちを察してみたり、人によっては読んでいる先の展開を予測したりといった、複雑に前頭葉を働かせつつも自分の記憶領域に書き込むかを判断し、印象に残った挿絵や文章やその時の感情などを書き込むという処理を行っているわけです。

私が紹介したような思考の分散という作業まで行う人までいらっしゃるかと思います。

これらのように同時に複数の脳の働きが必要であるからこそ、前頭葉だけでなく脳の様々な箇所を活発に動かしているのでは無いでしょうか。

※次回は、「料理」が、なぜ前頭前野を鍛えるのかをご説明します。

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