第11話 タイミングの検証(インフラ、端末、ソフト)
インターネットサービスを開始すべきかどうかのタイミングの検証に必要だったもとして、先日ご紹介したように【インフラの能力】【端末の処理能力】【ソフトウェアの性能】【収益化の仕組み】【ユーザーのリテラシー】に関するタイミングの【見極め】が"この時期における"重要な要素でした。
"この時期における"と表現していますのは、検証すべきものが時期によって異なるためです。
それでは私が始めた【無料メーリングリストサービス】につきまして、1998~1999年がどんな状況であったかを一つずつ見ていきましょう。
【インフラの能力】としては、提供者サイドが安価なインターネット回線を利用できるようになったことが大きな転換点でした。無料で提供するということもあり、大きなコストを掛けることは出来ないサービスだったからです。
そして、利用者サイドとしてはテレホーダイという23時以降は定額料金という電話サービスが広まったり、ISDNサービスが一般的になったり、オフィス内では常時接続回線が安価に設置できたりして、文字情報を送受信する程度であれば十分すぎる環境が整っていくようになっていました。
【端末の処理能力】としては、メールをやり取りするには十分なパソコン、例えばAppleのiMac が15万円台で発売されるなど10万円台前半という当時で言えば以前に比べて相当安価に購入することができるようになっていました。
【ソフトウェアの性能】としては、EudoraやBecky!などメールクライアント(メーラーとも言います)が色々と登場してきて、eメール自体の利用がしやすくなっていた時期でした。逆に画像を扱うブラウザは遅くて使い物にならなかったケースもあったのです。
※次回も、引き続き要素の検証について具体的にご紹介致します。
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