第14話 始めるのが早すぎるくらいがちょうど良い
また自分自身の経験に戻ってお話ししますが、僕の場合はいつも早すぎるんじゃない?とも指摘されます。とはいえ、早すぎるタイミングに始めるからこそ、苦労は多くても成功した時、またその事業が認められて来た時に得られるものやその達成感は比べものにならないほど大きなものになるかもしれません。
例えば、2002年に始めたIT関連業務のアウトソーシングサービスは同様の業務を専門的に行う会社は存在していませんでした。
提供サービスとしては、掲示板の投稿チェック、サポートメールの返信、定期的な情報更新、サーバーの監視など当時は誰かが本業の片手間で行うような作業にターゲットを絞ってアウトソーシングサービスを立ち上げたのです。当時でも会社設立1年にして1億円以上の売上を達成していましたし、今では同事業の事業規模は数十億円~百億円程度になっているでしょう。
サービスを行っている社員は、専門的なこと、クリエイティブが必要なことに専門特化して、サポート業務はアウトソーシングするというニーズが生まれるだろうと予想して始めたわけです。
同時期にユーザーサポートメールを複数人数で対応するためのソフトウェアのASP事業も始めていました。これは、サービス開始時は、サポート業務といっても、一人で担当する程度で十分な業務量であることがほとんどのため、通常のメールソフトでも対応可能ですが、様々なサービスが拡大した時にはWEB上で複数人同時で対応したいというニーズが生まれるだろうと考えて作成したサービスでした。
どちらの事業も僕の手元には無く、既に売却してしまいましたが、メール対応サービスは、今でも「メールディーラー(http://www.maildealer.jp/)」というサービスで、多くの企業さんにご利用頂いているサービスとなっています。
それぞれ開始時にはまだほとんど存在していなかった【サポート業務】という【アイデアの種】に【大変だ】【効率化したい】などの【感情の羽】が付くだろうというところから生まれた【サポート業務の効率化】という【アイデアの花】を元にした立ち上げでした。ニーズが生まれる前に始めるのはリスクも大きいのですが、競合がほとんど存在しないタイミングこそが大きな成功をもたらしてくれることは想像に難くないですよね。
※次回からは、現在僕たちの会社が実際に運営しているサービスを例に、【タイミング】についてお話したいと思います。
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