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其の十三:やっぱり組み合わせが大切

秋山:ネーミングの話とつながると思うですが、先ほど、僕のイラストレーションを福井さんが分析してくれた中で、さらに思った事があります。僕が大切に考えているのは「絵と文字」です。

福井:はい。

秋山:僕は、この二つを響き合わせたいんです。

福井:響きあう・・・。

秋山:文字という概念があります。タイトル(文字)ですぐにイメージ出来るものもあるけれど、形(絵)でしか表せないものもあります。例えば、砂時計のイラストです。

福井:あ~!最初の頃に描いていただいたやつですね。

秋山:そう!「静かな思考の時」。クエスチョンマークのキャラクターを砂時計の中に入れています。砂時計というのは、子供のころからずっと見ていて、今も好きだから見ているけど、落ちていく砂の音は聞こえません。しかし、このイラストからは、時計のようにカチカチカチと砂が落ちる音が聞こえてくるように思いませんか。

福井:なるほど!

秋山:鳥取の砂丘に行った事があるんです。砂の上だとキュッキュッって音がしますよね。

福井:はい。

秋山:そういう経験が様々あるわけ、僕の中に。砂をいろいろやってるうちに・・・「静かな思考の時」になっていくんです。だからそのタイトルになっている。

福井:はあぁ!先生はその砂時計を見たときに、頭の中では勝手に、一度、鳥取に行くわけなんですか?

秋山:鳥取に行ったり・・・いろんなところに・・・飛ぶんです。

福井:そうですね。僕もコレクションするというほど大袈裟ではないんですけど、旅行に行ったときにちょっと心が動いたものは買ってくることにしてるんですね。必ず、立体のものなんですけど、それを見た瞬間にパッと過去に一瞬で飛べる・・・。

秋山:そう!写真ではなく、もっとリアリティがあるものがいいんです。他のメディアと比べてイラストレーションの持っている力のどこが違うのか、ということをいつも考えている。写真が持っている力、絵が持っている力、彫刻が持っている力との違いがどういうふうにあるのか。 三次元のものと、二次元のもの、言葉のもの、この違いを一所懸命に探して、組み合わせを考えているんです。それがぼくのアイデアになるんです。いつもアイデアを思うとき、それが人生だと。

福井:ふむふむ・・・。


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