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其の四:アイデアはイリュージョン

秋山:で、人間が持っている想像力を醸し出すには図にある・・・黒の中に白の正方形、白の中に黒の正方形のイリュージョン(錯視)を活用してアイデアにするのも良いです。


これをじっと見ると、中にある正方形はどっちが大きいか?すると全員が左の白い正方形のほうが大きいと言います。しかしこれは同じサイズの正方形です。これが案外ものすごく重要。これを見たら、想像することが山のようにあります。

二つの図では、まわりの黒と白の支配の関係で、サイズは同じなのに中の正方形のサイズが異なって見える。ああ夫婦だってそうだねと、阿吽の呼吸です。会社員だってそですね。あいつがいるから僕がいる、僕がいるからあいつがいるという。

僕はよく大学に行って言うんですけれども君たちは僕に支配されていると思っているんだろって。でも僕は君たちの答えや絵に支配されているんだと。むかつくんだと。(笑)おまえらが俺を支配しているんだ、だから俺をもっと支配してくれと。(爆笑)そうしたらもっといい答えを出せるんだと。こういうふうにお互いに真剣勝負の支配というのは、魅力的なんです。出ない力が出てきて、アイデアも出てくるし、閃くんだと。だから駄目な社員とやっている社長は駄目なんですよ。社長が支配してるから、みんな支配されたいとなっちゃう。社員のおまえたちが社長を支配するくらい強烈なそういう関係こそがいい関係なんだと、そういうふうに僕は考えざるをえないんですよ。そこにいいアイデアが生まれてくるんだといいうようなことを言っているんです。

例えば、次にこの線、矢印。これは誰が見てもですね、上のほうが長い線。誰が見ても下のほうが短い線、このカラクリ。この真ん中の線、この長さは同じなんです。これはさっき言ったアイデアの携帯電話でのお財布機能のお話と一緒で、「何だ、ここを返せばこれはカメラになるじゃないか」って。この二つの矢印の三角をひっくり返す組み合わせがこれなんです。


もうひとつはこれ、これはデンマークの「ルビンの壺」です。いつも勉強してますからね(笑)。もうね、言われたら必死で考えます。いいですか。これが「ルビンの壺」。代々木ゼミナールさんが出した広告ですが、これを見てください。みんなはこの黒いところを見るんです。これは壺です。ところが白い背景をみると・・・これ分かりますか?ギリシャ彫刻のね。

対談視聴者:ラボルト*!

秋山:そうラボルト。この二つの関係がアイデアの秘密です。(*ラボルト:ルーブル美術館収蔵のギリシャ彫刻。ラボルト伯爵所有だった頭部彫像で パルテノン神殿西側から出土し、モデルはニケともポセイドン妃アンフィトリテとも言われている)

福井:ほう!

秋山:(白い部分を指して)こっちは空気ですよ。(黒い部分を指して)こっちは物体。その関係性を意識してぼくたちは意味を持たせているんです。

実はここにある、波の・・・この法則なんです。こっちは黒、こっちは白。僕たちはこの黒のほうを見ていると、人間というのは黒しか見えない。今度、白を見ると黒が見えない。これがイリュージョンなんですよ、これを錯視と呼ぶんです。錯視、図と地の関係、これは芸術家たちが必死になって考えていたことなんですね。

福井:もう既にシンクロしていているんですね!

秋山:そうなんです!

福井:僕もそこから閃いてますんで。

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